平成の最後は「西暦2018年」 明治維新150年との一致は偶然か

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   政府は2019年(平成31年)1月1日に皇太子さまの天皇即位にともなう儀式を行い、同日から新元号とする方向で検討に入った模様だ。17年1月10日に産経新聞(朝刊)と毎日新聞(夕刊)が報じたのに続いて、他紙も1月11日にかけて報じ、足並みを揃えた。

   退位に関する特別措置法(特措法)の成立など、仮に政府の想定通りに手続きが進めば、平成は30年で幕を閉じることになりそうだ。この2018(平成30)年は、明治維新から150年を迎える年にあたる。維新から100年の1968年には政府が記念式典を開いており、150年も記念事業を行うことが決まっている。大きな「節目」が同じ年に2つやって来る形で、旧華族からは期待を込めた声もあがる。

  • 天皇陛下は2016年8月のビデオメッセージで退位の意向を示唆した(画像は宮内庁提供)
    天皇陛下は2016年8月のビデオメッセージで退位の意向を示唆した(画像は宮内庁提供)
  • 天皇陛下は2016年8月のビデオメッセージで退位の意向を示唆した(画像は宮内庁提供)

ビデオメッセージ冒頭で「平成30年」に言及

   天皇陛下が16年12月の誕生日に際して開いた会見では、退位の意向を示唆した8月のビデオメッセージについて

「ここ数年考えてきたことを内閣とも相談しながら表明しました」

と振り返っている。「お気持ち」表明は、周到な準備を経て行われたことが分かる。このビデオメッセージは、

「戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には、平成30年を迎えます」 

という言葉で始まっており、「30年」が一区切りとして念頭に置かれていた可能性もある。

   これとは別に、「平成30年=2018年」にわくのが、明治維新に主導的な役割を果たした「薩長土肥」(鹿児島、山口、土佐、佐賀)の4県だ。4県は共同で観光キャンペーンを行っており、18年のNHK大河ドラマは、薩摩の西郷隆盛がテーマの林真理子さん原作「西郷(せご)どん」に決まっている。長期政権の可能性が指摘される安倍晋三首相も山口県出身だ。

   政府も16年10月、内閣官房に「『明治150年』関連施策推進室」を設置し、(1)明治以降の歩みを次世代に遺す施策(2)明治の精神に学び、更に飛躍する国へ向けた施策、を行うことを発表している。

   明治維新から100年の1968年10月には、政府は日本武道館で記念式典を主催。昭和天皇、香淳皇后や佐藤栄作首相(当時)ら約9000人が出席し、佐藤首相が万歳三唱した。150年にも同様の式典が行われる可能性がある。

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