「1人鍋需要」取り込もうと、業態超えた動き
「牛すき鍋膳効果」は業績にもジワリと表れ始めている。吉野家HDは大手流通業と同じ2月期決算。2016年8月中間決算では、牛丼店の既存店売上高は前年同期比0.7%減だったが、3~11月期決算では既存店売上高が1.0%増とプラスに転じた。12月に入って寒さは厳しさが増しただけに、投資家の期待が高まっているわけだ。
ただ、目端の利くセブン‐イレブンが「野菜がとれる1人用キムチ鍋」を投入するなど、業態を超えて「1人鍋需要」を取り込もうとする動きも活発になっている。吉野家のヒット商品「牛すき鍋膳」が今冬、どこまで健闘するかは「ご当地メニュー」を含めた日々の改善にかかっていると言えそうだ。