食物アレルギーは早めに食べて予防 米国立衛生研究所が新ガイドライン

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   最近、子どもの食物アレルギーの予防のためには、早い段階で与えて慣らした方がいいという研究が相次いで出されている。

   米国立衛生研究所(NIH)は2017年1月5日、小児科医などを対象に、ピーナッツアレルギーを避けるため、発症の恐れが高い子も含めて乳児に早期にピーナッツ食品を与えるように推奨する新しいガイドラインを発表した。

  • 日本と海外では考え方に違いが
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リスクが高い子ほど早く。日本の学会は慎重姿勢

   同研究所が発表したニュースリリースによると、ガイドラインではピーナッツアレルギーを発症するリスクの高さを、次の3段階にわけた。

(1)重度の湿疹、卵アレルギーのいずれか、あるいは両方ある乳児。
(2)軽度~中程度の湿疹がある乳児。
(3)湿疹や食物アレルギーがない乳児。

   そして、(1)の乳児は最もリスクが高いため、早く摂取するといいとして、医師が必要なアレルギー検査を実施したうえで、生後4~6か月のうちにピーナッツを含む食品を与えることを推奨した。(2)の乳児に対しては生後6か月前後に、(3)の乳児に対しては各家庭の文化や習慣に応じて自由な時期に与えるよう推奨した。

   今回の新ガイドライン作成は、2015年2月に英ロンドン大学などの国際合同チームが、早い段階でピーナッツを摂取した方がアレルギーになるリスクが80%低くなるという研究を発表、同年6月に世界のアレルギー関連学会10団体が緊急声明で「生後4~11か月の早い時期にピーナッツを食べ始めるべきだ」とする暫定的な手引書を紹介したことを踏まえたものだ。

   ただし、日本アレルギー学会は、「我が国では離乳早期にピーナッツを摂取すべきかどうかはこれからの研究課題」(2015年6月10日付声明)として、まだ慎重な姿勢だ。

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