東京医科大学は2016年12月14日、大地震などの災害に備えた一般向けの救急救護方法を紹介するアプリや動画を同大学のウェブサイト「災害医療プロジェクト」に公開した。
小中学生がゲームなどを楽しみながら災害時の行動を学べる教材や、大人向けの応急手当の方法、災害時の救護所の設営マニュアルなど3種類。アプリのダウンロード、動画の視聴とも無料で、同大学では「いざという時のためにぜひ役立ててほしい」と呼びかけている。
三角巾の使い方から救護所の設営まで
同大学の発表資料によると、太田祥一教授(救命救急医療)らが中心になり、3年間にわたり一般市民が参加する災害時の医療救護訓練の研究を進めてきた。その結果をもとに災害直後の救護所設営をマニュアル化し、さらに専門家がいなくても、誰でも簡単に救護訓練できるよう訓練のひな型をスマートフォンやタブレット型端末のアプリ「災害医療タッチ」にまとめた。自分や周囲の人をどう守ればよいか、また、医療ボランティアをする時に必要な知識などがゲームやクイズなどで学べる。
また、小中学生向けの教材として、災害時の心得や応急手当の方法をクイズやゲームで学べるアプリ「災害医療クエスト」も作成した。これとは別に、「応急手当の動画集」をユーチューブ上に公開している。担架搬送の仕方や止血法、三角巾の作り方と使い方、けが人の寝かせ方や体温を維持する方法などをわかりやすく紹介している。