Twitterを中心としたSNS上で、「SNSポエマー」と呼ばれるユーザーがにわかに支持を集めている。
「ポエム」と聞くと、「幼稚」「黒歴史」といったネガティブな印象を持つ人は少なくないが、ネット上では「オシャレ」「クリエイティブ」といったポジティブへの価値転換が起きている。
ポエム・マーケティングも活況
ポエムは、ネット上では現実離れや幼稚、きれいごとなどと否定的に語られたり、青春時代に稚拙なポエムをしたためた過去が黒歴史として位置付けられたりと、「ネガティブ」な文脈で語られることが多かった。
しかし、最近のポエムのテーマは、主流の「恋愛系」をはじめとして、サラリーマンなどに人気の「社会人あるある」、さらには「自虐」、「自己陶酔」など多岐にわたり、幅広い世代に好まれる側面も出てきている。Twitterの字数制限やハッシュタグ文化は、伝えたい内容を短文に詰め込むポエムと相性が良いこともブームの要因の1つとみられている。
人気ポエマーの「氏くん」さん(@ujiqn)が考案した「#あたりまえポエム」は、あまりに当たり前のことをおしゃれにポエム化したもので、2016年11月にTwitterトレンドワードの1位にランクインしたこともあり、これをもとに数多くの2次創作が生まれている。
ポエム投稿がきっかけでファン(=フォロワー)を数多く獲得し、書籍化や連載記事化、LINEスタンプの販売に結びつく事例も増加している。「恋愛系」ポエムで有名な「0号室」さん(@0__room)は、ポエムの人気がきっかけで、恋愛エッセイ『勇気は、一瞬 後悔は、一生』(KKベストセラーズ)を16年10月に出版。発売から1か月で7万部を突破した。