作家・村上春樹さんは2017年こそノーベル賞文学賞を受賞するのか。J-CASTニュースが実施した読者投票の結果は「圧倒的」だった。
なんと、およそ9割が「受賞しない」と予想していることが分かった。読者の予想は的中するのか、それとも...。
本人「正直なところ、わりに迷惑」
J-CASTニュースは16年12月18日公開の記事で、「村上春樹さんは2017年、ノーベル賞を受賞すると思いますか?」というワンクリック投票を実施。結果は、およそ9割が「思わない」だった。
「受賞か」「落選」のサイクルを毎年のように繰り返すメディアに飽き飽きしているのだろうか。読者は、まったく受賞に期待していない。
村上さん自身も、毎年繰り返される狂騒に飽き飽きしているらしい。15年1月、読者との交流サイト「村上さんのところ」(公開終了)で、賞をめぐって騒がれるのは「正直なところ、わりに迷惑」とぼやいていた。
このまま17年も「空振り」に終わるのだろうか。「村上春樹はノーベル賞をとれるのか?」(光文社新書)の著者で、法政大学国際文化学部教授の川村湊さんもニッポン放送のネットメディア「しゃベル」の16年10月13日付け記事で、「エンターテイメント、ミステリー、SF」のジャンルは今まで受賞していないと指摘。今後受賞する可能性を「50%ぐらい」と予想している。
ノーベル文学賞をめぐるメディアとファンの狂騒ぶりは16年12月1日に放送されたお笑い番組「LIFE!~人生に捧げるコント~」(NHK)でコントにもなった。 コントで描かれたのは、架空の賞「世界ブック大賞」をめぐる、ある大御所作家の怒りと懲りないファンの姿だ。
賞の落選に落胆しつつ酒を飲みかわすファンのもとへ作家本人が現れ、「迷惑なんだよ!」「そもそも私は賞になんて、これっぽっちもこだわりがないんだから」「君たちは私のファンだって言ってるけど、ちゃんと読んだことがあるのかね」と一喝。
しかし、それでもなおファンらは「(来年も)集まろうよ、だって楽しいじゃん」「そうだね、テレビにも来てもらってね」と話し合う。ただ、劇中には「限りなく豆乳のような牛乳」と、同じ村上でも、村上龍さんの代表作をもじった作品名が登場していた。