トランプ発言に右往左往する1年に
では、J‐CASTニュースの読者は、2017年のドル円相場をどのように見ているのだろうか――。
一番多かったのは、「1ドル100円~115円」のレンジで、39.9%が予測した。次いで、38.1%と僅差で「115円~125円」が続いた。この二つでほぼ8割を占めており、1ドル=115円をはさんで、為替の読みは真っ二つに割れているといえる。1月5日の水準は1ドル=116円台半ばで、今後、上下どちらに向かうのかが注目される。
円安がさらに進んで「125円以上」まで下落すると予測した人は12.1%いる一方、円高基調に反転して「100円」を突破すると読んだ人も8.8%いた。
寄せられたコメントには、
「日本経済は米国中心の輸出経済依存型。ほとんどの国際取引は米ドル建て取引。米国の実体経済に基づくドル高は神風とも言うべき状況だ」
「強いのは米国だけ。トランプ発言に右往左往する1年になる」
と、先行きの不透明な状況を憂う声は少なくなく、ドル円相場は読みにくい展開が続くとの見方で一致しているようだ。
一方、専門家の見方はどうか――。経済専門誌が行った2107年の経済予測では、週刊東洋経済が「大半のエコノミストが1ドル110~120円のレンジ」と予想。週刊ダイヤモンドは「米国景気の行方次第となりそうだ」と予測。エコノミストへのアンケート調査で、最もドル高円安を予測したドイツ証券の田中泰輔グローバル・マクロ・リサーチ・オフィサーは、17年末に1ドル125円。また、大和証券の亀岡祐次チーフ為替アナリストは最も円高の予測で、1ドル95円と予測した。
週刊エコノミストは、シティグループ証券の高島修チーフFXストラテジストが「17年半ばにかけては一時1ドル110円台を割り込むドル安・円高のリスクも想定しておくべき」とみている。
1ドル118~120円台で推移すると、輸出企業などのドル売り予約が増えるとの見方もある。