富士フイルムの「もうひとつの狙い」 和光純薬買収のメリットとは

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国内営業網の構築が課題

   富士フイルムは、写真フィルム市場の縮小に伴い、2008年に製薬会社の富山化学工業を買収して医薬品事業に本格参入した。その後も積極的なM&A(買収・合併)で事業を拡大してきたが、後発のために国内営業網の構築が課題だった。

   富士フイルムは買収について「10年で投資を回収できる」(助野社長)とみており、2015年度に約794億円だった和光純薬の売上高を2021年度には1000億円超まで引き上げる考え。ヘルスケア事業全体では、2015年度に約4200億円だった売上高を、2018年度には1兆円に引き上げる目標を掲げている。その達成に向かって「足りないものがあれば補っていきたい」(古森会長)と今後も買収を進める考えだ。

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