安心感もトラブル改善につながる
獨協医科大学病院排泄機能センターの山西友典主任教授が勧めるのは「ガマン訓練」だ。
オシッコをいつもよりちょっと我慢するだけというもので、まずは5分、それができたら10分と、だんだん膀胱(ぼうこう)に溜められる量を増やしていく。もちろんガマンしすぎは禁物なので、できる範囲で行う。
秋津医院の秋津壽男院長は、ストレスや不安がオシッコトラブルの要素になるという。
「行きたくなった時にトイレがなかったらどうしよう」「渋滞の中で行きたくなったらどうしよう」などと考えると緊張して膀胱が縮み、ますますトイレに行きたくなる。
「次の信号の角のコンビニはトイレが借りられる」など、通勤などの経路でトイレに行ける場所を覚えておく。車には非常用の携帯トイレを備えておくと安心できる。
男性が悩まされがちなのが、オシッコした後の「ちょい漏れ」だが、これは「ミルキング」で解消できる。排尿後、お尻と睾丸の間を前に向かってしぼるように押すと、残ったオシッコが出てくる。
日本薬科大学の丁宗鐵学長は「男子排尿体操」を勧める。
排尿後に胸を張ってつま先立ちし、肛門に3回程度力を入れると、骨盤底筋が鍛えられる。最近は男性も座って用を足す人が増えていて、骨盤底筋が弱まっている傾向にあるので、意識して行うようにしよう。