「リステリン」でうがいすると淋病を防げるってホント?

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   最近、HIV(エイズ)や梅毒をはじめとする性病(性感染症)が若い人の間で増えている。その代表的な病気「淋病」(淋菌感染症)を、薬局で手に入るおなじみの口内洗浄液「リステリン(LISTERINE)」で防ぐことができるという研究がまとまった。

   本当ならうれしい!......おっと、喜んではいけない。しっかり、普段から予防策に気をつけたい。

  • 英国紳士は19世紀からお口クチュクチュ(イラスト・サカタルージ)
    英国紳士は19世紀からお口クチュクチュ(イラスト・サカタルージ)
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男性は尿道に激痛、女性は不妊症や子宮外妊娠に

   厚生労働省のウェブサイトの「性感染症年次報告数」を見ると、淋病の患者数は、2015年の定点観測(855医療機関)で計8974人にのぼり、クラジミア、性器ヘルペスに続き、第3位だ。

   性病の総合情報サイト「STD(性感染症)研究所」の「淋菌感染症ってどんな病気?」を見ると、こう説明している(要約抜粋)。

「『淋菌』が感染して起こる病気で、1回のセックスによる感染率は約30%と高い。最近、オーラルセックス(フェラチオ)による感染が多い。通常は粘膜同士の接触や、精液、膣分泌液を介して感染するが、咽頭(のど)から性器へ、性器から咽頭への感染が増えている」
「男性が主に感染する場所は尿道で、尿道炎や副睾丸(こうがん)炎を引き起こし、粘り気のあるうみを出し、激痛を伴う。一方、女性が主に感染する場所は子宮頸管(子宮の入口の管)だ。治療せずに放っておくと、淋菌が腹腔内に侵入し卵管炎や骨盤腹膜炎を起こし、不妊症や子宮外妊娠の原因になる」

   男性の症状が分かりやすいのに比べ、女性の場合は、「おりものの増加」「不正出血」「下腹部の痛み」などがあるが、重症化するまで症状が出ない人が多い。また、オーラルセックスの後に「のどの痛み」「腫れ」「発熱」が出る場合は要注意だが、これも症状が出ない場合が多いという。いずれにしろ、淋菌に感染した男女の約30%はのどにも淋菌を持っている。だから、厚生労働省では2012年12月3日にウェブサイトで「オーラルセックス(口腔性交)による性感染症のQ&A」を発表し、危険性を呼びかけたほどだ。

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