介護は人間だけの問題じゃない ペット犬も高齢化「老々飼育」が深刻

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夜鳴きに徘徊「犬の認知症」がトラブルに

   老犬ホーム「オレンジライフ湘南」(神奈川県)に取材すると、こちらも「高齢者の方から高齢犬を預かるケースは増えています」と明かす。担当者によると、犬は高齢化により、夜鳴きや深夜徘徊といった犬の認知症の発症が増え、近隣との騒音トラブルにつながるおそれがある。また、犬は歳を取ると後ろ向きに歩けなくなり、家の中で狭い場所に入り込んでしまうと身動きが取れなくなる。目を離せない状態になり、「自宅でしばらく頑張って世話をしたものの、高齢の飼い主の方は体力的にもう厳しい、となってホームに預ける方は多くなっています」と話す。

   このホームでは、同じ建物内にスタッフが住み込み、体調が優れない場合にいつでも迅速に対応できるようにしているほか、夜鳴きをしても騒音にならないよう防音設備を整えているという。

   一方で、「預かるだけ預かって高齢犬に適した世話をしなかったり、檻に入れっぱなしにして放置するネグレクトをしたりする業者も、中にはいる」と指摘した。2009年には、必要な動物取扱業の登録をせずに老犬ホームを運営し、有料で犬を預かった上で山間部に遺棄したり衰弱死させたりした栃木県のNPO法人が刑事告発された。

   担当者は、老犬ホームを利用するにあたっては「動物取扱業の登録を受けているか、預けるにあたって施設の見学が可能か、いつでも飼い主が犬に面会できるか、の3つが守られているかが最低条件だと思います」と話した。

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