発足から4年が経過した第2次政権は、2016年末時点でも6割を超す高い支持率が続いている。16年12月末の真珠湾訪問も追い風になったようだ。
安定した政権基盤を背景に、安倍首相が衆院の解散を狙っているとの観測があり、すでに与野党とも立候補者の擁立に向けた動きが本格化している。「年明け解散」はあり得るのか。J-CASTニュース読者にワンクリック投票で聞いた。
「1~3月の間に解散」も22.4%
16年12月16日から行ったJ-CASTニュースのワンクリック投票では、解散があると思う時期を3か月ごとに区切って答えてもらった。「17年中には解散しない」という選択肢も用意した。その結果、17年の解散時期については最も多かった回答が「1~3月の間」で22.4%だった。
日本経済新聞社とテレビ東京が12月28、29日に行った世論調査では、安倍政権の支持率は64%で、前回11月調査よりも6ポイント上昇した。読売新聞が同時期に行った調査でも、支持率は前回12月2~4日調査に比べて4ポイント高い63%だった。支持率が高いうちに解散を打つのが望ましいと考える人が一定数いるようだ。
逆に最も少ないのが「7~9月の間」の10.8%。17年夏には、公明党が国政選挙並みに力を入れる東京都議会選が予定されている。統合型リゾート(IR)整備推進法案(カジノ法案)への対応をめぐり自公間のすきま風も指摘されるなか、都議選と衆院選の「ダブル選」は避けるべきだとの声も根強い。こういったことも、「7~9月の間」を選ぶ人が少ない背景にありそうだ。それ以外は、13.7%が「4~6月の間」、13%が「10~12月の間」。と答えた。
最長で21年9月までの長期政権も可能
選択肢の中で最も多かった回答が「17年中には解散しない」で、35%にのぼった。安倍首相の第1次内閣(2006~07年)を含めた通算の在任日数は16年12月5日で1807日となり、中曽根康弘氏を抜いて戦後歴代4位の長さになった。自民党は党則で総裁任期を「3期9年まで」に延長する方針で、安倍首相が18年の総裁選で再選されれば、最長で21年9月までの長期政権も可能になった。こういったことを背景に、しばらくは解散というカードを切ってリスクを取る必要はないとの見方もあるようだ。
なお、前出の読売新聞の世論調査では、「あなたは、年明けに、衆議院の解散・総選挙を行ってもよいと思いますか、思いませんか」という問いに31%が「思う」、55%が「思わない」と回答している。
それでも、解散の決断だけは首相の腹一つだ。政権与党は、周囲も含めて「ない」と思っているときに準備を進めれば、有利に選挙戦を運べる。むしろ、そう思わせることが選挙戦略ともいえる。読者の予想は当たるか。
J-CASTニュースの年末年始企画では、この他にも読者アンケートを実施。結果は順次、記事化して公開する。