「性格が悪い」と認知症になるリスクが2倍
研究チームは論文の中で、「若い頃の2つの性格要因がその後の認知障害に影響を与えることがわかりました。つまり、攻撃的かどうかと、我慢強くてストレスに対処できる能力があるかどうかです。攻撃的でストレスに対処できない人は中年になってから思考能力が衰えます。青年期の性格を和らげることが老齢期に入っても高い認知力を維持できる可能性につながります」とコメントしておる。
今回の研究は「観察研究」なので、因果関係は明らかにしていないが、同様の研究が東フィンランド大学によって、同じ「Neurology」(電子版)の2014年5月28日号に発表されている。同大学のプレスリリースによると、研究チームは、「攻撃的性格」(hostile)ではなく「皮肉っぽい性格」(cynical=シニカル)と認知症の関係を調べた。健康な平均年齢71歳の男女1449人の「皮肉っぽさ」の度合いと認知症の発症リスクを分析すると、皮肉屋の度合いが一番高い人は、低い人に比べ、認知症を発症するリスクが2倍高かった。
東フィンランド大学の研究も「観察研究」なので理由は明らかではないが、いずれにしろ、性格の悪さは早いうちに直した方がよさそうだ。