「新人研修で慣れてもらう」
日本年金機構によると、厚生年金の事業所は1942(昭和17)年から管理しており、基本的にはその管理方法を踏襲しているため、ファイル管理も「イロハ」順が多いという。新たに年金事務所を立ち上げたときやシステム変更時などに、事務所の意向を踏まえて「アイウエオ」順に変更してきた。こうした管理方法でも、これまでに「支障はありませんでした」という。
「(河野議員の)ブログでの指摘にあるように、(イロハ順を使っている年金事務所では)新人研修時には慣れてもらうよう、配属してすぐに教えていきます。あくまで厚生年金の事業所の管理に使っているものなので、慣れてもらえれば問題ありません」と強調する。
とはいえ、「統一できるのであれば、そうしたいと思っています」とも漏らす。「アイウエオ」順に一本化できない理由は、システム変更にかかる資金が捻出できないためだ。 日本年金機構と年金事務所の運営は、国民が納めている年金保険料が充てられている。そのため、「制度変更に伴うシステム更改を優先していますし、年金保険料を職員の事務効率化のために使っていいのか、という問題があります」と、苦しい台所事情を明かす。