トランプ効果による円安傾向の影響
株式市場もこの辺りに注目し、2016年秋以降の株価上昇につながっている。また、この決算発表の席上、柳井氏が従来「2020年に売上高5兆円」とした目標を3兆円に引き下げた。ぐいぐい攻める柳井氏らしからぬ弱気と嫌気されてもおかしくないが、「より現実的な路線に見える」(国内大手証券アナリスト)と評価されている。
ただ、足元ではトランプ効果で円安傾向が続いており、ファーストリテイリングの収益には逆風となるほか、相変わらず海外事業は伸び悩んでいる。引き下げた売上高目標の3兆円にしても、2016年8月期1兆7864億円という足元の実績からみると、とても覚束ない。収益源である国内ユニクロを立て直した先の成長戦略が見えないと、株価も伸び悩む可能性がある。