もんじゅ廃炉めぐる新聞社説 ついにアノ社にも「変化」

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核燃サイクル堅持

   これに対し、最後までもんじゅ維持の旗を掲げ続けたのが読売で、2014年2月に、もんじゅが「日本の原子力政策の中で今なお可能性を秘めたプロジェクトだ」と主張。規制委が運営主体変更を勧告した2015年11月以降も廃炉を主張しない姿勢を維持し、2016年9月22日の社説では「新たな高速炉開発により、その歩み(核燃サイクル)が確かになることが、もんじゅを廃炉にするための条件だろう」と、廃炉に条件を付ける形で核燃サイクル堅持を訴えてきた。今回の社説(12月22日)で、ようやく「廃炉判断は、やむを得まい」と認めたが、主張の主眼は「エネルギー資源に乏しい日本の安全保障上、原発の安定利用と、使用済み核燃料を活用できる核燃料サイクルの実現は不可欠だ」「長期的なエネルギー戦略を堅持するために、高速炉の開発目標を揺るがすことはできない」という核燃サイクル堅持だ。

   読売の「中興の祖」といわれる元社主、正力松太郎氏が1956年1月に原子力委員会の初代委員長、その後に科学技術庁長官を務め、「原子力発電の父」とも呼ばれた。第五福竜丸のビキニ環礁での被爆(1954年)で反核世論が広がる中で原子力推進を訴えて以来の、読売の「原発推進のDNA」は健在と言えそうだ。

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