2016年のNHK紅白歌合戦に出場するAKB48のメンバー48人を視聴者の投票で決める企画の結果の一部が2016年12月29日の特番で発表された。
投票はスマホアプリやデータ放送経由で行われ、CDにつく投票券などを使って投票する恒例の「選抜総選挙」と比べて大量投票が難しくなるのが特徴。「実際の人気」が反映されやすい仕組みだとも言える。総選挙で圏外だったメンバーが紅白出場の48人に選ばれたり、逆に総選挙で比較的上位にランクインするメンバーが選に漏れたりするなど、総選挙のバケの皮がはがれる結果が相次いだ。
「選挙に弱い」NMBが伸びる
投票は12月8日から28日にかけて行われ、約46万票が集まった。16年6月に開票された選抜総選挙の総投票数は325万票なので、約7分の1の規模だ。発表された48人の内訳をグループ別に見ると、AKB48が17人、名古屋のSKE48が6人、大阪のNMB48が11人、福岡のHKT48が11人、新潟のNGT48が3人だった。これに対して16年の選抜総選挙の上位48人の顔ぶれは、AKB20人、SKE8人、NMB7人、HKT12人、NGT1人。「選挙に弱い」と言われるNMBが勢力を伸ばす一方で、AKBやSKEのファンは、特に総選挙で1人が大量に投票していた傾向が読み取れる。
紅白出場が決まった48人のうち、16年の選抜総選挙で「入賞」とされる80位圏外だったたり、不出馬だったりしたメンバーも目立った。総選挙でランクインできなかったHKT48の松岡はなさん(16)、87位だったAKB48の大家志津香さん(25)、3年連続でAKB48劇場の公演に最多出演し「シアターの女神」の異名を持つものの不出馬を続けているAKB48の村山彩希(むらやま・ゆいり)さんら8人だ。大家さんは中継で番組に出演し、「心折れずにやってきてよかった」と喜びを爆発させた。
一方で、総選挙で15位にランクインし、横山由依さん(24)の後を継ぐ「次期総監督」との評もあるAKB48の高橋朱里さん(19)、21位だった込山榛香さん(18)は、12月15日の中間発表ではランクインしていたものの、今回の最終結果では涙を飲んだ。