J-CAST「トレンド」面では、最近出版された本の紹介記事も掲載している。その中で2016年に最も読まれたのは「『京都ぎらい』なぜ受ける 『洛外』育ちが本音トークぶちまけた」(朝日新書)だった。
ほかにも今年を映し出す本がベスト10にランキングした。これらの記事が読まれたワケをあらためて探った。
アマゾンよりコメントが多かった
「『京都ぎらい』なぜ受ける」の記事は4月2日の公開。トレンド面の本の紹介記事としては、空前の反響を呼んだ。Facebookのシェアはまたたく間に1000を超えた。続報としてJ-CASTニュースで、「『京都ぎらい』の本音がネットで大ウケした! 『言ってはいけない』うっぷんがあふれる」も掲載したが、こちらも同様に注目された。
2月に「新書大賞」を受賞したこともあり、同書の紹介記事はあちこちのメディアに出た。ヤフーで「京都嫌い」と検索すると、そんな中でもJ-CASTの二つの記事が最上位に並んで他を圧した。
著者の井上章一・国際日本文化研究センター教授は、京都生まれだが、「洛外」出身。京都の本流とされる「洛中」出身者への複雑な思いを、事情通ならではの体験をもとに本音でぶちまけ、J-CASTの記事は、そのエッセンスをたっぷり伝えた。二つの記事を合わせるとコメントは軽く200を超え、アマゾンの本の紹介ページのコメント数よりもはるかに多かった。コメントでは「洛中」側からの反論もあり、ネットでの「論争」に発展した。