温泉地として人気が高い神奈川県箱根町の宿泊施設「TJK 箱根の森」で集団食中毒が起き、患者の一部からノロウイルスが検出された。
県が2016年12月26日、公式サイトで発表した。
3人が入院、施設は営業禁止処分
発表によると、12月18日に施設で食事をした宿泊客複数人が嘔吐(おうと)や下痢、発熱、腹痛を訴えた。同じ食事をした92人のうち48人に症状があり、さらにそのうち3人は入院した。詳しい原因は発表時点で調査中で、施設を26日から営業禁止処分にした。
施設は営業を19日から自粛し、全館閉館しているとウェブサイトで発表している。
ノロウイルスは感染性胃腸炎を起こす感染力の強いウイルスで、2~3日で回復する場合が多いが、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者は重症化するおそれがある。県内の患者数は、15年は1147人だったが、16年は1367人にのぼっている。県は(1)手洗いの徹底、(2)調理器具の十分な洗浄・消毒、(3)嘔吐・排泄物処理時に直接触れないこと、(4)カキなど二枚貝の十分な加熱処理、を予防のポイントに挙げている。