【健康カプセル!ゲンキの時間】(TBS系)2016年12月18日放送
「太ルーティンをやせルーティンに!驚異の『やせる冷蔵庫&買い物』」
やせたいと思っているのに、食後のスイーツや夜遅くのラーメンなど、太る原因をやめられない人、いないだろうか。太る生活習慣「太ルーティン」に陥りやすい罠は、日常生活に潜んでいる。
番組では、太ルーティンを「やせルーティン」に変える秘けつを徹底解明した。カギは「冷蔵庫」と「買い物」だ。
朝すぐに食べられるものを常備すべし
リポーターのTKO・木本武宏が、お笑いコンビ「ブルーリバー」の川原豪介(35)の自宅に出向いた。
川原は身長184センチメートル、体重110キロとかなり「立派」な体型。学生時代はスポーツマンで、今でも当時の食生活が変えられない。
2016年3月、相方の青木淳也が急性大動脈解離を患ったのを機に自身の健康も気にかけるようになったが、体型は変わらぬままだ。
ある日の川原は、昼の12時に起床し、しばらくベッドでダラダラ。豚肉とキムチ、レトルトご飯3パックを炒め合わせてゆで卵3つを添え、さらにマヨネーズをたっぷりかけた、お手製の豚キムチチャーハンを14時に食べた。
木本「35歳の食事でこれはちょっと...」
18時には仕事の前に肉まんを食べ、仕事後の22時に夕食のホイコーロー定食を平らげた。さらに深夜1時にコンビニへ行き、カップラーメンとグラタンを購入、こちらもペロリと完食した。
川原の冷蔵庫は、あまり食材が入っておらずスカスカだったが、食欲コンサルタントの村山彩さんによれば、これは「太る冷蔵庫」だ。
村山さん「冷蔵庫の中に食材が入っていないので、コンビニや24時間営業のチェーン店で食事することになる。お腹が空いた時に買いに行っているのが、たくさん夜食を食べてしまう原因になっている」
夜食を食べるので朝食を抜き、昼にドカ食いするのも「太ルーティン」だ。朝食を摂(と)ると体内時計がリセットされて代謝が上がり、やせやすい体になる。朝、すぐ食べられる食材を冷蔵庫に入れておくのが大事だ。
「小腹空いた」は5分で紛れる
主婦の田中舘奈津子さん(38)も、なかなかやせられないという悩みを抱えている。
田中舘さん「今息子が絶賛反抗期中で、本当にイライラするんです。『行ってらっしゃい』と学校に送り出したら、即(お菓子を)ボリボリみたいな...」
そんな田中舘さん宅の冷蔵庫も、「太る冷蔵庫」の典型だった。
(1)太りやすい食材が目につきやすい場所にある。
人は冷蔵庫の中央に目が行きがちだが、そこには4個入りのプリン2パックが。冷蔵庫を開けるたび食欲が刺激され、間食が我慢できなくなってしまう。
さらに右利きの人が見がちな右側の扉に、マヨネーズ、ケチャップ、ドレッシングと、太りやすい調味料が入っていた。これらをつい多めに使ってしまう原因になる。
(2)乳製品が多い。
決められた数だけ食べる分には健康にいいが、摂りすぎると「脂肪のかたまり」を体に入れているのと同じだ。
(3)冷凍庫がいっぱいで何が入っているのかわからない。
(4)野菜室がスカスカで、葉物野菜は全く入っていない。
村山さんは、まず「冷蔵庫の中身を全部出す」よう指示した。自分の買い物の傾向や栄養の偏りがわかり、「普段こんなに食べているのか」と驚く効果もある。
次に、「自分の体に入れたいものだけ」という基準で、食べるものと食べないものに分ける。賞味期限が切れた食材や、取ってあるが不要な食材もわかる。
田中舘さんの冷蔵庫の中身は、約半分が体に入れたくない食材という結果になった。
食べる食材は冷蔵庫に戻すが、中央には大豆製品や海藻類、お菓子のかわりになるゆで卵やさつまいもなど、太りにくい食材を入れた。
太りやすい酒、肉、乳製品は目立ちにくい場所へ。右側の扉には太りにくい調味料やお茶、左側に太りやすい調味料、お菓子、乳製品を入れた。お菓子やスイーツは家にある分を把握して食べる量を制限するため、1か所にまとめておき、他の場所に置かないようにするとよい。
冷凍庫は何がどこに入っているかわかるよう、食材ごとに日付を書き、立てて収納する。野菜室には野菜以外を入れず、常にいっぱいにしておく。これで「やせる冷蔵庫」の完成だ。
かたやま内科クリニック・片山隆司院長も、「太ルーティンを改善するには冷蔵庫は非常に重要なアイテム」と指摘する。
まだ満腹の時間のはずなのに甘いものが食べたくなる、というような「小腹が空いた」状態は「ニセの食欲」で、それを抑えるには3つの要素を改善するのが必要だ。
(1)先行刺激
目から入る刺激が食欲中枢に働きかける。好きなもの、興味のあるものを見ると、どうしても食欲がわいてしまう。
(2)ストレス
ストレスが溜まると脳が刺激され、つい甘いものが食べたくなってしまう。入浴やウオーキングなど、食べる以外の方法で解消するようにしよう。
(3)食行動連鎖
「風呂上がりのビール」「野球を見ながらおつまみ」「孫が来たらお菓子」など、食べる行為には一連の流れがある。「小腹が空いた」状態は5分以上もたないので、「5分ルール」を設け、何となく食べたくなったら5分間掃除する、歯を磨く、スマートフォンをいじるなどして5分間紛らわせるとよい。
自転車で買い物に行けば一石二鳥
田中舘さんの買い物の仕方にも「太ルーティン」が隠れていた。
(1) カートを使う。カゴの中身を埋めようと、たくさんのものを買ってしまいがちになる。
(2) 野菜売り場にいる時間が短い。田中舘さんは野菜売り場にいたのが1分36秒だったのに対し、肉売り場には3分18秒、お菓子売り場には4分6秒滞在していた。
(3) 特売品や割り引きの食品を多く買う。安いからという理由で不要な買い物をしてしまう。
(4) スーパーの滞在時間が長い。
「やせる買い物」に変えるには、
(1)カートを使わない。小さいカゴや素手で買い物をすると、買い過ぎの防止になる。
(2)必要な食品をメモし、さらに売り場順に書き直す。最短ルートでスーパーを回れ、余計なものを買わずにすむ。
(3)カロリーが低いものを選ぶ。
豚肉の場合、バラ肉をヒレ肉に変えるとカロリーが約4分の1に抑えられる。調味料は小分けパックのものを買って使いすぎを防ぐ。スイーツはシュークリームやケーキをゼリーやようかんに変えればカロリーを減らせる。
さらに片山氏から「極力車で行かない」とのアドバイスも。
車で買い物に行くとつい買い溜めしてしまうので、できれば徒歩や自転車にする。特に自転車で行くと前カゴに入る分しか買わなくなるので、こまめに買い物するようになり、運動習慣にもつながる。
空腹時に買い物に行かないのも重要だ。お腹が空いていると好きなものや高カロリーな食材を買ってしまいがちなので、満腹時に計画的な買い物をするよう心がけよう。