ホワイトクリスマス。ほどほどの雪ならロマンチックだが、ここまで降られると「それどころじゃねーよ!」。2016年、クリスマスイブを迎えた北海道からの叫びである。
北海道は12月23日から、激しい雪と風に見舞われた。札幌市では21時の時点で96センチと、12月としては50年ぶりの積雪を記録した。一夜明けた24日も、JR北海道が札幌駅を発着するすべての列車の運転を午前中いっぱい見合わせるなど、混乱が続いた。ツイッターにはそのすさまじさを物語る写真が、多数投稿されている。
雪の下で何か光ってる!
中でも、多くの人を驚かせたのは、中心部にある大通公園の光景だ。この時期、大通公園では色鮮やかなイルミネーションが設置され、雪に映える幻想的な光が、訪れる人を楽しませている。ところが......。
「【悲報】札幌の大通公園イルミネーション、大雪で埋もれる」(ツイッターより)
23日の夜には、これらのイルミネーションのうち、比較的低い位置に設置されていたものが、すっかり雪の底に。電灯の動作自体は続いているので、真っ白な「地表」から、ほのかな光が漏れているという、なんとも不思議な風景となってしまった。なおこれらのイルミは、関係者の尽力により、無事24日には「救出」されている。
もちろん、埋もれてしまったのはイルミネーションばかりではない。たとえば屋外に停めてあった自動車は、まるごとすっかり雪をかぶって、2月の雪まつりより一足早く、「雪像」状態に。ある自動車販売店では、屋外に展示されていた車がすべて雪に埋もれ、まるで「かまくら」が並ぶ広場のようになってしまった。
まるで「たけのこの里」の木みたいに
また、札幌市内で撮影された別の写真では、枝葉の部分にこんもりと雪が集中して積もり、まるで「たけのこの里」の群生体にも見える植木の姿が。ほかにも、天板部分に雪が溜まって「帽子」をかぶっているようになってしまった自動販売機などなど、ツイッターなどでは、雪には慣れているはずの北海道民も驚く「雪景色」が多く登場した。
24日は、天候自体は回復したものの、特に午前中は交通機関がマヒ同然の状態に。午後に入ると、クリスマスイブの人出も相まって道路は渋滞が続き、
「なにこれイブやのにいじめ?」
「昨日の大雪のせいで最悪のクリスマスイヴデートです」
と、悲鳴が上がり続けている。