東京メトロは2016年12月23日、日比谷線に17年3月から導入される新型車両「13000系」の特別列車を運行した。
13000系は16年7月に報道陣に公開されていたが、一般の乗客を乗せて走るのは初めて。始発の南千住駅(荒川区)には約30年ぶりの新型車両を見ようと多くの乗客が詰めかけた。
すべて4ドア車でホームドアに対応しやすく
現行の「03系」は1988年から導入が始まり、全長18メートルの車両を8両連結して運行。8両には3ドア車と5ドア車が混在していた。13000系では20メートル車を7両つなぎ、4ドア車に統一。ホームドアに対応しやすくする。
内装面では、座席の幅が43センチから46センチに広がり、全車両に座席のないフリースペースを設置。ドアの上には 17インチの液晶モニターを3つ搭載。行き先案内などを多言語で表示しながら、ニュースや天気予報など多様な情報を届ける。今回の特別列車には、東京メトロの「すすメトロ!」キャンペーンのキャラクターに起用されているドラえもんが、日比谷線の路線カラーの銀色になって登場。車内広告などで13000系をPRした。
12月24日、25日も運行
南千住駅の大混雑のホームでは係員の「下がってください!」といった声が響き渡る中、9時16分ごろ、高山雅行・南千住駅区長の「出発進行!」の合図で満員の特別列車が出発。霞ヶ関駅との間を往復した。特別列車は24日と25日も運行される。両日とも9時16分に南千住を出発し、終点の霞ヶ関には9時42分に到着。折り返し便は9時53分に霞ヶ関を出発し、10時19分に南千住に戻る。
13000系は現時点では2編成が東京メトロに納入されている。17年3月に営業運転が始まり、東京五輪・パラリンピックが開かれる20年度までに日比谷線の全車両を置き換える。日比谷線は東武スカイツリーラインと相互乗り入れしている。東京メトロの13000系導入と合わせて、東武もほぼ同じ仕様の新型車両「70000系」を順次導入する。