民進党、特措法なら「退位に違憲の疑い」
一方で、皇室典範改正を訴えるのは民進党だ。憲法2条に「国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」とあることを根拠に、特措法での退位は、
「憲法の要請に反し、退位に違憲の疑いを生じさせるとの指摘もある」
としている。
民進党の皇位検討委員会は12月21日、「皇位継承等に関する論点整理」を発表。皇室典範第4条の2として、「天皇は、皇嗣が成年に達しているときは、その意思に基き、皇室会議の議により、退位することができる」との規定を新設する案を示した。
時事通信が12月9~12日に行った世論調査では、皇室典範改正を求める声が61.0%にのぼる一方で、特措法制定への賛同は21.6%にとどまった。政府は、次の通常国会で法整備を目指すが、与野党の調整がスムーズに進むかは不透明だ。