幼児が誤って薬を飲みこむ事故が増えているが、大日本住友製薬は保護者向けの啓発動画「赤ちゃん・子どもによる薬の誤飲を防ぐために」を作り、2016年12月19日にインターネット上に公開した。
ダウンロードフリーなので、医療機関や公共機関の待合室モニターなどにも活用できるし、スマートフォンからも見ることができる。
薬を飲みこむ事故はタバコや玩具より多い
大日本住友製薬の発表資料によると、2015年に厚生労働省が公表した子どもの誤飲事故の調査結果では、医薬品を飲みこむ件数がタバコやプラスチック製品、玩具を抜いて1位になった。吐き気や腹痛、下痢、頭痛などの症状のほか、意識障害の重症に陥り、救急車で搬送されるケースもある。
このため、国立成育医療研究センターの石川洋一・薬剤部長の監修で、親しみやすいイラストをつけ、乳幼児の成長期ごとの気を付けるポイントや、具体的な誤飲防止対策、そして子どもが飲みこんだときの対応をまとめた。特に誤飲防止のチェックポイントとして次の8項目をあげている。
(1)薬は子どもの見ていないところで飲む。
(2)薬は子どもの見えない手の届かない場所にチャック付きの袋、密閉容器などに入れて保管する。
(3)薬箱は開けたらすぐに閉める。
(4)薬のふたはしっかり閉める。
(5)薬の保管場所に踏み台になるようなものは片づける。
(6)子どもに薬は甘い味であってもジュースやお菓子ではないことを理解させる。
(7)薬をお菓子の箱に入れない。
(8)お爺ちゃん、お婆ちゃんの薬にも注意する。