がん死ゼロ社会の切り札になるか 「量子メス」にオールジャパン結集

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サッカーグランド並み施設の小型化がカギに

   量研機構では、1994年に世界初の重粒子線がん治療装置「HIMAC」(ハイマック)を完成させ、これまでに1万人以上を治療してきた。しかし、粒子のエネルギーを高めて加速させるためには大掛かりな施設が必要で、「HIMAC」はサッカーグラウンドくらいの大きさだ(俯瞰図参照)。そこで、一般の医療機関に普及するためには、「加速器」を病院施設内に置けるよう小型化し、コスト削減を図ることが課題だ。

   共同開発では、2026年をめどに各社が超伝導技術やレーザー加速装置技術を提供し、「HIMAC」の10分の1以下の大きさで、建設コストも100億円以下を目指す。同開発機構では、発表資料の中で、「加速器の小型化と低コストを早期実現し、量子メスが一般に普及し、がん死亡がゼロになる社会を目指していきます」と宣言している。

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