「国宝所蔵」美術館の学芸員に話をきくと...
また、番組内容について、放送を見たという美術関係者に21日、J-CASTニュースが話を聞くと、「番組では触れていなかったようだが、あくまで『完全な形で残る』曜変天目が3点ということ。『4分の3』など、完全に近い曜変天目は他にもある」と指摘した。
国宝の「曜変天目」を所蔵する美術館は、どう受け止めているのか。「3点」をそれぞれ所蔵するのは、静嘉堂文庫美術館(東京都)と大徳寺龍光院(京都市)、「藤田美術館」(大阪市)だ。静嘉堂文庫美術館の学芸員によると、
「番組は見ましたが、実物を見たわけでも触ったわけでもないので、勿論、『曜変天目』なのかどうか、否定も肯定もできません」
としつつも、
「とは言っても、とてもワクワクするし、楽しい話題だな、と思っています」
と、関心の高まりを好意的に受けとめている様子だった。
同館サイトによると、同館の「国宝 曜変天目(稲葉天目)」は、「もと徳川将軍家所蔵であったものが、三代将軍・家光の時代、春日局を経て、後に淀藩主となる稲葉家へ伝えられたとされる」逸品だ。現在は展示しておらず、展示予定も「未定」だそうだ。
こちらの国宝の「曜変天目」の値段は、どれくらいになるのだろうか。ある全国紙の元・美術担当記者や都内の美術関係者らに話を聞くと、「静嘉堂さんのは、3点の中でも一番美しいとされ、数十億円はするでしょうね」「10億円は、くだらんでしょうな」などと話していた。