徘徊老人にQRコード付「爪シール」 便利なのか、人権問題か

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開発元も「やめた方がいいのではないか...」

   では、シールの開発元は批判をどう考えているのか。製品を開発したIT企業オレンジリンクス(入間市)の広報担当者はJ-CASTニュースの取材に、

「当然、批判の声があることは把握しています。もちろん、開発にあたって実施したヒアリングの中でも似たような意見は頂きました。実際、私どもとしても、開発中に『やっぱり、やめた方がいいのではないか』と悩む機会が何度もありました」

と話す。

   だが一方で、実際に認知症の高齢者を自宅で介護している家族からは、実用化を期待する声が目立ったという。同社のヒアリングの中では、

「(認知症高齢者は)ふと目を離した間にいなくなってしまうケースが本当に多いため、身体に直接に貼ることができる商品があれば、どんな状況であっても安心できる」

といった好意的な意見が数多く寄せられたほか、

「自治体が導入するのを待てないので、個人で利用したい」

という問い合わせも複数あったという。その上で、担当者は「こうした期待の声が、開発を後押ししたことは事実です」としていた。

   同社によると現在のところ、爪用のシールを導入している自治体は入間市だけ。ただ、担当者は「数多くの自治体から、導入に向けた相談を受けている」とも話していた。

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