徘徊老人にQRコード付「爪シール」 便利なのか、人権問題か

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「なんかもう人権的な何かが放棄されてる気が」

   シールの利用状況や反響について、入間市高齢者福祉課の担当者は16年12月19日のJ-CASTニュースの取材に、

「現在のところ、10件の利用申請があります。申請があったのは全て徘徊癖のある高齢者で、利用者の家族からは『この事業を始めていただいて、ありがとうございます』という感謝の言葉をかけられたこともあります」

と話す。

   だが、インターネット上では、高齢者の身体に直接シールを貼ることについて、「抵抗感」や「嫌悪感」を示す声も目立つ。ツイッターやネット掲示板には、「これものすごい発想」「こういう手があったのか」などと導入を歓迎する声が出る一方で、

「若い人ほど理屈で割り切るけど、年寄り世代には抵抗感を覚える人もいるだろう」
「なんかもう人権的な何かが放棄されてる気がする」
「仕方がないとは言え...」

といった書き込みも数多く見つかる。

   こうした批判的な意見がネット上に出ていることについて、市の担当者に聞くと、

「市では『爪Qシール』と同時に、QRコード付のキーホルダーと衣服用のステッカーも同時に配布しています。爪のシールに抵抗があるご家族には、こちらの使用を勧めています」

と説明した。

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