2016年もあとわずか。振り返れば、今年の外国為替相場は大荒れだった。6月の英国の欧州連合(EU)の残留か離脱かを決める国民投票や11月の米大統領選は、当初の予想を覆す結果に終わり、外国為替証拠金(FX)取引で大きな損失を出した投資家も多かった。
為替相場を知らない人が手を出すと大ケガするというFXの怖さを思い知らされたが、その一方でFXは資金効率がよいため、短期間で資金を2倍、3倍と増やすこともできると、投資初心者の関心を寄せてもいる。FX投資家は、年々増えているのだ。
初心者に「儲けの分かれ目」を見つけられるのか?
外国為替証拠金(FX)取引が活発になるのは、為替相場が大きく動くとき。2016年6月の英国のEU離脱時や米大統領選といったイベントは、その絶好のタイミングだった。為替相場が大きく動いた結果、損した人の話ばかりが表面化したが、じつはその裏で大儲けした人もいる。儲かった人が、「儲かった」となかなか明かさないのが世の常だ。
たとえば、この12月にも米国が利上げするのか、見送るのか、注目のイベントがある。「利上げ」となれば、米ドル相場はドルが上がるとみられ、円安に振れると予想される。「利上げ見送り」となれば、ドル安円高が見込まれる。これをどう判断して取引するか、が「儲けの分かれ目」というわけだ。
FXに投資する人はそういった機会を逃さないようにするため、投資の勉強や相場の読み方などを身につけようと努力している。どのFX投資家もうまく先行きを見通せないから、損してしまうのだ。
そうなると、初心者にはなかなかハードルが高いかもしれないが、とはいえ、資産を殖やすことをあきらめて、ただ漫然とすごすのか、多少のリスクをとってでも資産を増やすのか、どちらが自分の将来によいか、その「分かれ目」でもあるのかもしれない。