毎日新聞「『言論弾圧』との批判は当たらない」
番組に映された毎日新聞社の通知書では、石平氏が「新聞紙としての価値はまったくない」「新華社のを伝える役割すら果たしていない」「毎日バカ社」としたのは、事実に反すると反論した。その理由として、毎日が新聞協会賞を最多の28回も受賞するなど社会的に評価を受けていることを挙げ、論拠も示さない誹謗中傷などと断じた。百田尚樹氏に対しても、「1面にはね、トランプの記事がない」というのは事実に反するとしている。
こうした番組内容は、名誉棄損に当たるとして、謝罪放送や番組動画削除などを求めている。もし応じなければ、法的措置を含めた対応を検討しているとしている。
12月13日の「虎ノ門ニュース」では、石氏は、新華社とバカ社の発言について、不適切だったなどとして、撤回することを明らかにした。しかし、「新聞紙としての価値はまったくない」については、消費者の価値判断や表現の自由だとして、「何も問題ない」と突っぱねた。こうした内容を盛り込んだ回答書を8日付で毎日新聞社に出したことも明らかにした。
百田氏は、「トランプの記事がない」発言について、インタビュー記事があるのは認めながらも、緊急性が薄くニュースと言えるのか疑問であるという意味で言ったと釈明した。
通知書の内容については、百田氏は、新聞社は記者クラブの特権などで守られており、批判してもいいはずだとして、「言論人としては、とんでもない過ち」だと非難した。石氏も、「賞をもらったのは、消費者には関係ない」と同調した。
番組でも最後に、百田、石両氏の発言は、特定個人の誹謗中傷でなく、大手メディアへの批判として許容できる範囲だと考えているとチーフプロデューサーが説明していた。
毎日新聞社の社長室広報担当では15日、J-CASTニュースの取材に対し、通知書を出して見解を求めたことを認め、石氏からも回答書を受け取ったとしたうえで、「当社は表現の自由、言論の自由を尊重しております。一部で出ている『言論弾圧』との批判は当たらないと考えております」とコメントした。百田氏は13日のツイッターで、毎日新聞側の対応について「一種の言論弾圧」だと指摘していた。