円はすでに「暴落」 1ドル120円台が目前

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   米連邦準備理事会(FRB)が2016年12月14日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、1年ぶりの利上げを決めたことで、15日の東京外国為替市場は早朝からドル買いが進み、同日17時現在で117円62~63銭と前日(114円98~99銭)と比べて2円64銭の大幅なドル高・円安となった。

   「トランプ相場」の勢いに「利上げ」が加わり、円安が加速。「1ドル120円台」が見えてきた。

  • 「1ドル120円」目前! 米国の利上げで円安はさらに加速するのか…
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米FRB、ドル高を容認? 相場を動かす

   米連邦準備理事会(FRB)によると、利上げ幅は0.25%。短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標も、年0.25~0.50%から0.50~0.75%に引き上げた。新たな政策金利は15日から適用。同時に公表した政策金利の見通しでは、2017年中に3回の利上げを見込んだ。

   FRBは2015年12月に9年半ぶりの利上げに踏み切った。08年末から続いたゼロ金利政策を解除したが、その直後の1月には世界同時株安に見舞われ、この1年は追加利上げのタイミングを見計らっていた。

   FRBは利上げの決定について、「労働環境と物価上昇率の実績と見通しから、政策金利の引き上げを決めた」と、声明文で明らかにした。

   FRBの利上げ決定を受けて、2016年12月14日の米ニューヨーク外国為替市場の円相場は、ドル買い・円売りが加速。円相場は2月8日以来、約10か月ぶりに1ドル117円台に急落した。前日から2円近く円安が進んだことになる。

   さらに、15日の東京外国為替市場はNY市場の流れを引き継ぎ、早朝から「ドル買い」が進んだ。午前のドル円相場は、米国の利上げを受けたドル買いが一巡。その後はやや伸び悩んだものの、1ドル117円台前半で推移。正午には117円28~28銭となり、前日17時(114円98~99銭)と比べて2円30銭のドル高円安となり、円安が止まらない。

   外為どっとコム総合研究所の調査部長・上席研究員の神田卓也氏は、「0.25%の引き上げは、当初の(市場の)見立てどおりでしたが、(17年の)利上げ回数については1回増えて、3回になりました。将来の利上げをペースアップさせることを示唆したといえます。事前の予想と違ったこともあり、今回の発表ではこの点にインパクトがありました」と指摘する。

   それに加え、「イエレン議長の会見では、ドル高へのけん制がひと言もありませんでした。これが大きかった。実際にドル円相場の推移をみても、イエレン議長の会見時に相場が大きく動きました」と、市場は「FRBがドル高を容認した」と受けとめているとみている。 今後、さらに「ドル高円安」に拍車がかかる可能性がありそうで、「1ドル120円」は目前まで迫ってきている。

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