秘密は「幸福ホルモン」セロトニンに
セロトニンは「ノドアドレナリン」や「ドーパミン」と並び、体内で特に重要な役割を果たす三大神経伝達物質の1つだ。セロトニンは人間の精神面に大きな影響を与え、心身の安定や心の安らぎに関与することから、オキシトシンとともに「幸せホルモン」と呼ばれている。セロトニンが不足すると、うつ病や不眠症などの精神疾患に陥りやすいといわれる。
研究チームでは、発表資料の中でこうコメントしている。
「人間では幸福感につながる神経伝達物質のセロトニンが、ショウジョウバエでは交尾の実行に不可欠であることが明らかになりました。セロトニンが減少すると、なぜ求愛から交尾への切り換えができなくなるのか、そのメカニズムの解明が必要です。多くの抗うつ薬はセロトニンを増やす効果がありますが、副作用として勃起障害が知られています。一見、逆の効果が生じるのはなぜか。その原因を探索すると、問題の解決策が見つかるかもしれません」
草食男子の問題は「幸福ホルモン」のセロトニンがカギを握っているようだ。