1歳過ぎたらストローマグは卒業
埼玉県の荻野結太(ゆいた)くん(2歳1か月)には、この4月から育児休暇を取っているお父さんが食事を作っているが、好きなものばかり食べてしまうのが悩みだ。
お父さん「確実に食べるのは牛乳、パン、ぶどう。パンを3食、牛乳を3回、ぶどうも下手したら3回...という状況がほぼ毎日」
ある日の食事は、お父さん手作りのほうれん草入りチヂミにツナサラダ、そしてデザートの梨だった。結太くんはすぐ梨に手を伸ばし、チヂミとサラダには全く手を付けず。お父さんが差し出しても首を振って嫌がり、牛乳を欲しがった。結局この日も牛乳、パン、ぶどうなど、好きなものだけを食べた。
加部氏「2歳前後は極端な偏食に走りやすい時期。今はその最中なので、しばらく付き合ってあげないといけない。『何でこんなのしか食べないの?』というものにこだわりが出ることもある。以前ご飯と氷しか食べない子がいて、半年くらい続いて『大丈夫か?』と思っていたが、ある時期を過ぎたら何でも食べるようになった。期間限定の行動だと思う。その中で隙を見て食べさせるなど、工夫も大切」
好きなものをたくさん食べさせてもよいが、それだけを食卓に並べるのではなく、ほかの食材も並べるなど、あきらめずに食べさせる努力も続けるべし。
栄養の偏りについても、特に心配はないという。
加部氏「体重が増えなかったり、どんどん痩せていたりというわけではないですよね。ちゃんと子供は育つ。基本的に人間の体は自分を痛め付けないようにできているので、ある程度は大丈夫」
上田氏は、お父さんが1リットルパックの牛乳をストローマグに入れてあげていたのが気になったようだ。
上田氏「飲みすぎてお腹がいっぱいになっていたのかも。2歳前後は牛乳は1日300ミリリットルが目安。小さいパックを買っておいたり、買い置きをしないで、『これしかない、最後だよ』と言ってあげたりするとよい。ストローマグは舌の発達によくないと言われているので、1歳を過ぎたらコップを使って」
親が色々食べさせようと一生懸命になりすぎても、子供にとってプレッシャーになるおそれがある。
上田氏「公園にピクニック気分でお弁当を持って行って楽しく食事するとか、親族と集まってみんなでワイワイ食べているのを見ているだけでも食に興味を持つ。ふと食べたものから広がることもあるので、そういうきっかけを作ってあげてもよい」