「wikipediaのページを確認したところ...」
その中の1つをクリックすると、「●●●●(以後、伏字は編集部)と『ゲイ』って、たしかテレビとかで報道されていたような...気のせいかしら」との書き出しで始まる文章が表示された。
「●●●●と『ゲイ』について調べてみます。多分色んな記事が見つかる気がするので、あなたもちゃんと真偽を見極めてみてください」
と続き、
「●●●●についてのwikipediaのページを確認したところ、ゲイに関する記載はありませんでした」
と報告がある。
次に、「●●●●とゲイの関係を各メディアの記事から調べました」として、●●●●とゲイの関係を憶測で書いた「Yahoo!知恵袋」や「NAVERまとめ」の記事が引用表示される。
最後に、「当サイトの人工知能の分析した、●●●●とゲイの関連度・注目度」として、「話題度」「関心度」がパーセンテージで示され、この噂の感想を聞くアンケート欄が表示される。なお、「話題度」「関心度」という指標は何をもとに計測されているのか不明だ。
他の芸能人、キーワードで試してみても、こういった極めて類似した文章が出てくる。「不倫」「外国人」「整形」の根拠も不明な記事だ。
根拠不明な情報を掲載することについて、アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士は、
「『●●は病気である』『●●は不倫している』『●●はヤクザと関係ある』などの記事は人の社会的評価を下げるおそれがありますし、公益を図る目的で記事にしているわけでもないと思われるため、名誉棄損罪が成立する可能性は十分にあります」
と指摘する。また、民事事件としての名誉棄損も成立し、「損害賠償責任を負う可能性はあります」とした。
加えて、仮にAIで記事を自動生成していたとしても「掲載元の責任は免れないでしょう」という。
「掲載元は人工知能に対し、社会的評価を下げるおそれのある記事を含む幅広い記事を集めて無条件に自動配信するよう指示しているわけですから、意図的に名誉棄損にあたる記事を配信していることに変わりはありません」
こうした記事を作成し、配信する目的は何なのか。J-CASTニュースは「Killy」運営元のすゞや(東京都新宿区)に、12月12日12時ごろから取材を申し込んでいるが、13日18時までに返答はない。