「野党が仕事をしていないと証明するに近い」
各省庁では、議員からの質問通告に備えて、深夜まで待機をすることが多いとされる。これに対し、政府は「働き方改革」を進めており、世耕弘成経産相は、11月8日の閣議後会見で、官僚がITを活用して自宅で国会答弁作りをするテレワークを始めると明らかにした。今回のAI導入への動きも、働き方改革の一環だ。
ただ、AI導入を懸念する識者もいる。東洋大学の山田肇教授(情報政策論)は、言論サイト「アゴラ」の12月6日付投稿で、「決まりきった質問に決まりきった答弁が大半であれば、実証実験は成功する可能性がある。しかし、それは国会議員、特に野党が仕事をしていないと証明するに近いことだ」と指摘した。
ネット上でも、「国会議員の質問をAIで作って議員減らせよ」「いずれは法案もAIに草案を作ってもらえば」「国会議員もAIでいいし行政もAIでいいよ」などと皮肉めいた意見が多くなっている。