違法薬物の使用疑惑を写真週刊誌「FRIDAY」に報じられ、芸能界から引退することを発表した成宮寛貴さん(34)を、芸能界の「御意見番」たちはどう見たのか。
2016年12月11日放送の各局バラエティーショーでは、テリー伊藤さんや和田アキ子さんらが成宮さんの引退に言及。その中では、薬物疑惑を晴らさないまま引退を決断した成宮さんに、手厳しい言葉を送る芸能人も目立った。
「ちょっと逃げた部分がある」
「サンデー・ジャポン」(TBS系)に生出演した演出家のテリー伊藤さんは、成宮さんの引退について「腑に落ちないというか、分からない部分がある」と切り出した。
成宮さんが引退にあたって「絶対に知られたくないセクシャリティな部分もクローズアップされた」と直筆ファクスに綴ったことに、テリーさんは、
「報道は薬物に対してのもの。(略)それで引退するっていうのは、ちょっと逃げた部分があるって感じがする」
と述べた。共演していたデーブ・スペクターさんも同調し、
「(『FRIDAY』もセクシャリティには)気を使っていて、ほのめかしてはいるけど何も断言していない。乗り越えようと思えばできたはずなのに、(引退には)何か違う理由があったのかも」
と話した。そのほか、成宮さんが尿検査による薬物鑑定で「陰性」だったという点についても、コメンテーターとして番組に出演していた細野敦弁護士は、
「(尿検査では)2日から5日でコカインは検出されなくなる。使用歴を3か月程度さかのぼれる毛髪検査をして、身の潔白を証明すべきだった」
との見方を示した。
一方で、女優の壇蜜さんは、成宮さんの直筆ファクスについて「『ああ、バレてしまった、もう嫌だ』って感じている混乱がすごい感じ取れて...」と同情。その上で、
「(今は)正常な判断が出来てないような気がする」
とも思いやった。
「『絶対やってない』って戦わなきゃ」
サンジャポに続いて放送された「アッコにおまかせ!」(TBS系)では、和田アキ子さんが、
「(ファクスの)文面を見ると、(薬物を)やってませんとは書いてないしね。警察も介入してないっていうことは...なんで芸能界を辞めなきゃいけないの。ちょっとキツイけど、やってないなら辞める必要はないよ」
とコメント。その上で、性的少数者(LGBT)に対する社会の理解は進んでいるとして、セクシャリティは「芸能界で仕事をする上で、絶対知られたくないという状況ではないと思う」とした。
さらに和田さんは、成宮さんの薬物疑惑を報じた「FRIDAY」について「やってないことを2週続けて報じるかな、プロが」と一言。続けて、
「何のために辞めるの?『絶対やってない』って戦わなきゃ。やっちゃいけないことを報じられたのなら、そうじゃありませんって。なんか選択が違うんじゃないかなと、私は思います」
とも話し、最後まで成宮さんの判断に納得がいかない様子だった。
「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演した松本人志さんは、12月4日の同番組の放送で「(『FRIDAY』は)下手したら廃刊です」と発言するなど、成宮さんを強く擁護していた経緯から、
「なんかね...、う~ん。こっちは代理戦争させられた感はあるけれども...」
と重苦しい表情を浮かべつつ、簡潔にコメントするにとどめた。