赤旗も引用した読売「カジノ法案」社説  全国紙、珍しく「反対」で一致

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賭博の本質をずばりと

   カジノ解禁法案には、読売とともに常日頃、安倍政権支持の論調を展開する産経も含め、全国紙5紙がこぞって反対の社説を掲載するという近年にない事態になっている。なかでも、読売の紙面展開と論理の切れ味が光る。

   2日朝刊の社説で「人の不幸を踏み台にするのか」という超厳しい見出しを掲げ、「そもそもカジノは、賭博客の負け分が収益の柱となる。ギャンブルにはまった人や外国人観光客らの『散財』に期待し、他人の不幸や不運を踏み台にするような成長戦略は極めて不健全である」と断じた。他紙を見回しても、見出しを含めて賭博の本質をここまでずばりと言い切ったものはないほどだ。

   衆院内閣委での可決の翌3日朝刊では、各紙1面に「可決」の本記を書き、2、3面で関連記事を掲載したが、読売も、1、3、4面という多面展開で、1面の見出しで「審議6時間で」と、「拙速」をなじり、3面で「突貫審議」「自民一転 成立に期待」「公明 意見集約間に合わず」と、与党の「ドタバタ劇」を解説し、4面では「カジノ法案 民進の壁」との見出しで、参院内閣委の民進の委員長の抵抗を「期待」するかのようなトーンの読売紙面だった。

   読売は5日朝刊1面で、世論調査(2~4日実施)の結果を「カジノ解禁 反対57%」と報道。衆院通過後の7日朝刊で再び取り上げた社説の書き出しが冒頭のもので、「参院では、今国会中の採決にこだわることなく、より慎重な審議に努めることが求められよう」「議員立法の法案は本来、丁寧に手続きを踏み、各党の幅広い合意形成を図るのが常道である。今回のように、強引に採決に持ち込む手法は、今後の国会運営にも禍根を残しかねない」など、強引な審議を真っ向批判した。社会面でも「カジノ解禁 懸念の声」「若者 金銭感覚マヒ・資金洗浄に悪用」など問題点を指摘し、世界最大のカジノ街・マカオのルポで抱える問題をえぐった。

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