東京都の小池百合子知事は2016年12月9日の定例会見で、夏の都知事選で自民党の方針に反して小池氏を応援した都議7人、いわゆる「7人の侍」を除名にした東京都連の判断について、「判断されるのは都民ではないか」と述べた。
圧倒的な支持率を背景に、17年夏の都議選を控える自民党をけん制するともとれる発言だ。小池氏が自発的に離党すべきだ、との声が出ていることについては「私自身が決めること」と述べるにとどめ、態度を明らかにしなかった。
都連の処分の経緯は「推して知るべし」
小池氏は、舛添要一・前知事が都知事選立候補前の10年、新党結成を理由に除名処分を受けたことを引き合いに、
「除名された方が、東京都連は都知事として推薦し、そして勝利を収めた。そういったことを考えると、都連の決定というのがどういうものなのかというのは、今回色々と都連の皆様方も御苦労なさったと思うが、それを見ていると、どういうものかなぁ、と思う。ですから、そこから推して知るべしではないかと思う」
などと説明、一度は党を除名された人でも都連から推薦を受けられるケースがあることを指摘した。
「推して知るべし」の意味を問われると、
「処分のあり方が正しかったかどうなのかは、今、都連の皆様が改めてお考えになることであり、私がそれに対してどうこう申し上げることはないと思っている。そういったことについては、ご判断されるのは都民ではないか」
「その判断をどう受け止めるか、今度は都連の問題、課題ではないか」
などと話した。都連の一連の対応で、自民党の支持率が下がることを指摘したともとれるが、再び舛添氏の例を引き合いに
「言葉遣いは色々あると思うが、とても臨機応変な対応をなさると思う」
とも話し、都連の軌道修正に対する期待感もにじませた。