孫正義氏は日本を投資先と見てないのか 米株価最高値の背景にソフトバンク

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日本国内では5億円~10億円

   「5兆7000億円」の米国投資も含め、ソフトバンクグループによる大型の海外投資は、2016年に入って相次いでいる。9月の英国の半導体設計大手、アーム・ホールディングスの買収(約3兆3000億円)に続き、10月にはサウジアラビアの政府系ファンド「公共投資ファンド(PIF)」と共同で投資ファンドを設立すると発表した。とくに、サウジとのファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は最大で10兆円規模となる見通しで、ソフトバンクも今後5年間で2兆5000億円を出資する計画。孫社長は、「世界中のテクノロジー企業への出資をさらに推し進めます」と、その狙いを話している。

   J‐CASTニュースが2016年12月8日、米国への5兆7000億円の投資について、ソフトバンクに、この「10兆円ファンド」から拠出されるのかどうか、聞いたところ、同社は「コメントは差し控えたい」と答えた。

   とはいえ、このファンドの設立時に孫社長は、「われわれは、出資先のテクノロジー企業の発展に寄与することで、情報革命をさらに加速させていきます」とのコメントを寄せていた。米国投資の中心に、通信業を軸としたIoT事業があることはうかがえる。

   一方、積極的な海外投資を横目に、ソフトバンクによる日本国内への投資案件はすっかり鳴りを潜めている感がある。ソフトバンクに、「国内投資は魅力がないのか」聞いたところ、「(国内に)力を入れていないわけではありません。ソフトバンクグループは、『事業と投資』が両輪ですから」と話し、国内外と問わず、積極的に投資を進めていくとしている。

   2016年にソフトバンクが行った国内の投資案件は、公表ベースで、自動運転技術を活用したスマートモビリティーサービスの事業化に向けて4月に設立した「SBドライブ」に共同出資する先進モビリティへの、5億円の出資。また、フィンテック分野での個人向け投資管理サービスの事業推進を目的に、7月にスマートフォン向けのオンライン証券会社One Tap BUYへの10億円の出資などがある。

   しかし、海外投資とは、投資規模のケタが違いすぎるのは確かだ。

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