当時の読売新聞「吉田さん、真珠湾訪問」の見出し
吉田氏のホノルル訪問については
「真珠湾を訪問したか、更に慰霊を行われたかどうかということは、現時点で明確になっていない」
と述べ、後に外務省ウェブサイトの会見録には
「国立太平洋記念墓地で戦没者の慰霊を行っています。なお、真珠湾での公式行事については確認されていません。当時は、アリゾナ記念館は建設されておらず、アリゾナ記念館において現職首相が慰霊を行うのは今回が初めてとなります」
という説明が追記された。外務省と同様の質問が12月8日夕方の菅義偉官房長官の定例会見でも出た。共同通信の記者が
「真珠湾については初めてかは確認できないということか」
と念を押したのに対して、菅氏は
「真珠湾は範囲が広いものですから、訪問したかどうかは確認できていない」
と答えた。真珠湾訪問については確認できない、というのが政府見解だが、1951年9月13日付の読売新聞夕刊では、「吉田さん、真珠湾訪問」の見出しで、「ラドフォード中将を真珠湾に訪ねた時は感慨深げだった」と報じている。ただ、この記事からは吉田氏が真珠湾で「慰霊」したかは明らかではない。国立太平洋記念墓地と真珠湾のアリゾナ記念館は15キロほど離れた場所にある。
読売新聞は、今回の安倍首相の真珠湾訪問について
「日本の首相が米大統領とともに真珠湾を訪れるのは初めて」
と報じている。
この問題は、「バズフィードニュース」(BuzzFeed News)が12月8日早朝に大々的に報じた。これを受け、J-CASTニュースは、当時の新聞報道を確認の上、12月6、7両日に配信した関連記事2本から「現職首相としては初めて」といった表現を削除した。