南場会長がWELQの騒動を知ったのは「報道されてから」
当初、「難しい学術論文を患者にわかりやすく届けることを目的にしていた。医療のプロが執筆し、メディカルドクターや研究者にも関わってもらっていた」というMedエッジ。
しかし、ユーザーの数は伸びず、「専門的な情報を素人に届けるサポートを、ビジネスとして続けられる方法を見つけられなかった」という。
「患者の家族は担当ドクターから受ける説明だけでなく、他にどういう治療法があるか、この分野の最新研究はどうなっているか知りたいのでは、そこに需要があるのでは、と考えていた。しかし、需要は小さかった。課金制を導入して患者さんにも説明をしたが、驚くほどサブスクライバー(課金読者)が増えなかった。『世の中の患者が自分と同じニーズを持っているはずだ』という認識を改めなければならないと思った」
ネット上の医療情報について、現在の認識は
「(夫の)闘病が始まりネットの情報も調べた。しかし、『ガンに効くきのこ』といった話が出てくるため『ネットの情報は役に立たない』『信頼できない』と判断した。その後、学術論文を読んだり、専門家からレクチャーを受けたり、という方向になっていった」
という。そのため、南場会長がWELQの不祥事を知ったのは「報道されてから」。会見では、
「ガンという言葉で検索し、WELQの記事が出てきたとき、『いつこんな重い情報を扱うようになったのか』と愕然とした」
と沈痛な面持ちで語った。