「昔を振り返っていただき、楽しんでいただくのが目的です」
「ミクシィ」というと、いまやスマートフォン向けゲームアプリ「モンスター・ストライク」に代表される、押しも押されもせぬ携帯ゲームを手がけるIT大手の印象が強い。 SNS「mixi」は、そのミクシィの土台をつくった。2004年3月にサービスを開始した、SNSの老舗の担い手で、一世を風靡。ただ、ここ数年はフェイスブックやツイッター、LINEなどに押され、すっかり鳴りを潜めていた。
ツイッターでは、
「まだあったんだ」
といった声が散見されるほど。
一時は「身売り」報道も出るなど、mixiユーザーが減少傾向にあることは間違いなく、退会しないまでも「幽霊」会員も少なくないとみられる。
さらに今回のキャンペーンをきっかけに、退会するユーザーもいるようで、
「mixiがトレンドに入ってたので見てみたら『mixi今回の件で久々にログインしたから退会しといた』というつぶやきの多さ。おい客減らしてんぞ」
との指摘もある。
キャンペーンとはいえ、なぜmixiユーザーの「掘り起し」に踏み切ったのか――。ミクシィは2016年12月7日、J-CASTニュースの取材に、
「日記の公開を通じて昔を振り返っていただき、楽しんでいただくのが目的です。改めて開いてもらうきっかけになったり、新規登録していただいたりしています」
と話す。
キャンペーンは、12月16日23時59分まで実施。今回のキャンペーンが「起爆剤」になるかどうかはわからないが、「mixi」を含む同社のメディアプラットフォーム事業は、2016年4~9月期の売上高が72億円で前年同期比14.1%増だったが、セグメント利益は9億円で17.1%減少した。
この事業の成長株は、2015年3月に買収したフンザが手がけるチケット売買サービスの「チケットキャンプ」だが、ミクシィは「(「mixi」を閉鎖することは)ありません」と断言する。