安倍晋三首相が2016年12月26日、27日に米国ハワイ・オアフ島を訪問し、オバマ米大統領と首脳会談をするとともに、太平洋戦争の戦端を開いた真珠湾に行き犠牲者を慰霊することが発表されたが、ネット上には、この慰霊を激しく批判する人も少なからずいる。
アメリカのバラク・オバマ大統領が16年5月27日に原爆が投下された広島を訪れたが、それと安倍首相の真珠湾訪問はセットで組まれたものだった、と考える人たちだ。この2つは内容も重みも全く異なるものであり、もし安倍首相が「謝罪」の言葉を口にすれば、日本は歴史的な完全敗北をするだろうと憂いている。
菅官房長官「慰霊のためであって謝罪のためではない」
各紙の報道によれば、16年11月にペルーで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)で、安倍首相とオバマ大統領が短時間で言葉を交わした際に12月に2人で真珠湾を訪問することを確認した。これは17年1月に退任するオバマ大統領との最後の首脳会談を兼ねている。安倍首相は75年前の旧日本軍による真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊することで、
「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。未来に向けた決意を示したいと思う」
と記者団に語った。菅義偉官房長官は翌6日午前の記者会見で、日米が和解した価値を発信するいい機会になるとし、
「訪問は戦没者の慰霊のためであって謝罪のためではない」
と強調した。
首相の真珠湾慰霊のニュースは、ネット上でもかなり好意的に受け止められていて、
「戦後の総決算をするためにも慰霊をするのは良い事だよ」
「オバマ大統領の広島訪問への返礼だね。素直に評価したい」
「この政治力と、世界平和を希求する姿勢が、世界の指導者にも、国民にも愛される原動力。素晴らしい」
などといったことがツイッターでつぶやかれた。
しかし、「安倍首相の真珠湾訪問に反対する」という意見もけっこうある。