「ついに...LINEのメッセージも監視できます!」――。こんな謳い文句のソフト「Androidアナライザー」の利用者が今、続々と逮捕されている。
開発元企業の公式サイトによると、Androidアナライザーはスマートフォンを「リアルタイムで徹底監視&追跡」するツール。取得可能な情報は、LINEのやりとりだけでなく、GPS情報やSMSのログ、通話履歴など多岐にわたる。
逮捕者続出
Androidアナライザーをめぐってはこれまでに、京都府警や富山県警、島根県警が不正電磁的記録取得、同供用の疑いで男女4人を逮捕している。
いずれの容疑者も、知人や交際相手のスマートフォンにソフトをダウンロードし、データを取得していたという。
そして捜査の手は開発元の「インターナル」(横浜市)まで伸び、神奈川県警が社長・石田渉容疑者(40)らを逮捕。2016年11月30日には、社長ら3人が再逮捕され、新たに関連社員の男1人も逮捕された。
逮捕者続出のAndroidアナライザーとは、一体どんなソフトなのか。同社公式サイトで紹介されている用途は、「電話帳、クレジットカード情報、プライベート写真、仕事の資料...個人情報が入ったアンドロイド端末の盗難・紛失対策」「端末内データのバックアップ」「子供や祖父母の防犯対策としての居場所確認」「サボり癖のある社員の勤怠チェック」などだ。
使い方は簡単だ。まず、監視対象のスマートフォンに、パソコンからソフトをダウンロード、インストールさせる。すると、スマートフォン上で取った行為が、そのパソコンから丸見えになる。
価格は1台の端末を監視可能なモデルが9800円(税別)、監視範囲を2台に広げて写真や動画のバックアップも可能な「Pro」版が1万9800円(税別)。値段の手頃さと使い勝手の良さから、利用者は増えていたようだ。