「ダサい」と酷評されていた東京都の観光ボランティアのユニフォームについて、小池百合子知事が「見直し」を明言し、実際に動き出した。
ユニフォームは、舛添要一・前知事の旗振りで制作された。しかし、お披露目当初から評判が悪く、デザイン変更を求める声がネットなどで相次いでいる。
コシノヒロコ氏も酷評
「申し訳ないけど、色もバラバラ。『これを着たいからボランティアになります』という話も聞いていない。躊躇なく変えたい」
2016年11月18日の定例会見で、小池知事は4種類のユニフォームを指差しながらこう語った。
東京都の観光ボランティアが着るこのユニフォームは、気鋭の若手デザイナー・藤江珠希氏によってデザインされ、15年5月末にお披露目された。しかし、3000万円以上の費用をかけて作られながら、公開直後から世間の評判は低かった。
とりわけ、青いベストやストライプ柄のネクタイをプリントした夏用シャツはネットで「ダサい」と酷評されていた。
小池知事も、そうした評価を共有していたことが、冒頭の発言になったとみられる。
知事は25日にはさっそく有識者を招いて「東京ブランドの在り方検討会」を設置。ユニフォームのデザインの見直しを含め、舛添前知事時代に策定された「東京ブランドの戦略」の再検討に取りかかった。
ユニフォームの「ダサさ」は検討会でも話題となった。出席者でデザイナーのコシノヒロコさんは「着るとピエロみたいになる」「本当のファッションというもののあり方は、非常に社会的に影響ある、芸術性を帯びた文化だと思っている。そういう意味のものが、非常に欠落している」と指摘した。
今後、デザインが見直される可能性は限りなく高そうだ。