2016年12月1日の「2016ユーキャン新語・流行語大賞」表彰式で栄えある「年間大賞」に選ばれたのは、25年ぶりのリーグ優勝を遂げたプロ野球・広島東洋カープの活躍を象徴する言葉「神ってる」だった。
6月のオリックスとの連戦で2試合連続のサヨナラ本塁打を放った鈴木誠也選手の好調ぶりを評し、緒方孝市監督が発した言葉だ。チームの躍進をうけ、カープファンの女性を指す「カープ女子」という言葉も世間に浸透した。それでもツイッターには、「神ってる」の大賞決定に「神ってる、とか初めて聞いたわ」と言う声も上がっている。
「日本シリーズよりこっちの方が緊張します」
受賞者はカープの緒方孝市監督と鈴木誠也選手の2人。表彰式には鈴木選手が列席し、「年間大賞」に選出されると、壇上で
「日本シリーズよりこっちの方が緊張します。(受賞は)信じられないです」
と語った。
「神ってる」といわれるほど調子が良かった理由は、「わかりません」。それでも
「多くのファンに名前を覚えてもらって本当にうれしく思います。今は野次を浴びることも多いので、うれしい言葉をかけてもらえるよう来シーズンは頑張ります」
と語った。
「新語・流行語大賞」主催者側は、「神ってる」の受賞について、
「カープ女子で女性や広島県外のファンが増えたのが2年前、そして世界の黒田が古巣に帰ってきたのが1年前、この女子力と男気、そして鯉の滝昇りを地で行く勢いで活躍を見せたタナキクマル、セイヤに代表される若い力。そしてなによりも戦後初めて広島を訪問したアメリカ大統領オバマ氏を快く迎え入れた広島市民の平和を希求する懐の深さと、いつの時も広島カープを応援し続けるカープファンが融合したカープは強かったのだ」
と解説する。