「ちょっ、危ない!」「下がって!!下、が、れ!!」――。覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕されたASKA(本名・宮崎重明)容疑者(58)の自宅周辺では、一時、報道陣によるドタバタ劇が繰り広げられた。
警察官を巻き込む押し合いへし合いの中、ガレージから出ようとした車のエンブレムが折れてしまう場面も。インターネット上ではマスコミに対する厳しい声が相次いでいる。
中継カメラは後頭部や機材のドアップを映し...
2016年11月28日夕前、東京都目黒区にあるASKA容疑者の自宅前には100人を超える報道陣が集まった。外出中だった容疑者は、18時半ごろタクシーで帰宅。それから約20分後、容疑者を後部座席に乗せたベンツが車庫から出ようとしたが――
その時だった。報道陣がシャッターの開きかけたガレージめがけて突撃し、続々と中へなだれ込んだ。各テレビ局の生中継映像は、それから数分間の混乱を臨場感たっぷりに伝えていた。
交通整理のために配備された警察官たちは、「危ないですよー!下がりなさーい!」「下がって!!下、が、れ!!」と叫び、笛を鳴らす。しかし報道陣は「ちょっ、危ない!」「危ない危ない」などと言いながら前進し、リポーターは声を張りながら現場の様子を伝える。中継カメラも報道陣の大群をとらえるのがやっとの様子で、後頭部や機材のドアップが映ったり、何も捉えていないブレブレの映像が放送されたりした。
あまりのパニックに、車は出発を断念。降車したASKA容疑者は報道陣の問いかけに「やってません。使ってません。間違いです、間違いです」と答えながら一旦自宅へ戻った。報道陣の前に再び姿をみせたのは20時半ごろ。そのまま警察の車両で警視庁へ移送され、21時13分に逮捕された。