ハイブリッド車がエコカーから外れる可能性も
さらに各国が環境規制を強化する中、主力のハイブリッド車(HV)がエコカーから外れる可能性もある。特に世界最大の自動車市場へと成長した中国は環境問題が深刻で、EV普及に力を入れている。欧米でも規制が厳しくなるため、トヨタは「多用なインフラに対応する品ぞろえが必要になっている」として、EV開発に舵を切ったというわけだ。
独フォルクスワーゲン(VW)がEV開発を加速させる意向を示すなど世界中の自動車メーカーが開発に取り組んでいる。また、電池の改良などで走行距離を伸ばしており、課題を克服しつつある。
こうした状況を受け、トヨタは社内ベンチャーの立ち上げに至ったが、豊田章男社長は「その分野のことだけを専門に考え、スピード感のある仕事の進め方を確立することで、トヨタやトヨタグループの仕事の進め方改革をけん引してほしい」と話しており、出遅れたEV開発での巻き返しを狙う。