社長「賛否両論が出るのは予想していました」
いったいなぜ、こうした物議を醸すメッセージをわざわざ店先で掲示したのか。鳥一代の山﨑社長は28日のJ-CASTニュースの取材に対し、「賛否両論が出るのは予想していました」と話す。その上で、
「店としては、焼き鳥を一本そのまま召し上がってもらうことを前提に焼いています。作り手が一本の串に込めた工夫や思いが、皆さんに少しでも伝わればという思いで文章を書きました」
と説明する。
実際、同店では一口目にあたる串先には大き目の肉を刺したり、一本の串の中でも振る塩の量に変化をつけているなど工夫を凝らしている。その上で、焼き鳥の串を刺すのは「素人では無理」として、肉に切り込みを入れるといった仕込みも含めると2年ほどの修行期間が必要とも説明していた。
山﨑社長は続けて、「焼き鳥の文化ってどうしてこうなってしまったのか、というやりきれない思いがあったことも確かです」とも語る。実際、串を外す客への率直な思いをつづったメッセージには、同業者から賛同の声が数多く寄せられているという。
なお、物議を醸したボードのメッセージは26日に消し、28日からは「たくさんのご意見、コメントありがとうございました」などとした文章に変えたという。取材の終わり、山崎社長は
「実際、お客様にはどんな風に焼き鳥を食べて貰ってもいいんです。ただ、作り手が裏で何を考え、どんな工夫をしているか、頭の片隅にでも入れて頂ければ本当にうれしいです」
と話していた。