新概念?「そこまでのことではないだろうと思います」
この答弁書が、同日午後の官房長官会見でも話題になった。フリージャーナリストの安積明子さんが
「これは、『駆けつけ警護』という言葉自体、相当する英語はないということなのか」
と指摘すると、菅氏は
「ちょっとお待ちください」
と困惑。2度にわたって司会者を通じて秘書官からメモが渡されたが、菅氏は
「あのー、そこの中に書いてある通りだという風に思います」
「あのー、英語があるとは承知していない、ということです」
などと曖昧な答弁に終始した。これに対し、安積さんは
「そうすると、駆けつけ警護という言葉は、国際的にも新しい安全保障の概念、ということなのか」
と念を押したが、菅氏は
「まあ、そこまでのことではないだろうと思います」
と述べるにとどめた。
なお、「駆けつけ警護」の任務付与を閣議決定したことを伝える11月14日(米東部時間)のAP通信の記事では
「to help rescue U.N. staff or nongovernment organization personnel under attack(攻撃されている国連やNGO職員の救出を補助する)」
と表現されており、「kaketsuke-keigo」というローマ字表記や、それに対応する表現は見当たらない。